注目アイテム詳細

『激ロック』スペシャルコーナー【4月レコメンドアイテム】

gekirock

3月のオススメはこちら

ARCH ENEMY / 『Blood Dynasty』
GENRE : MELODIC DEATH METAL

エクストリームに、メロディックに
自らの殻を打ち破る最新作!

“これまでやってきたことの限界を押し広げており、ARCH ENEMYに期待されるもの全て、そしてそれ以上のものがある”というリリース資料記載のMichael Amott(Gt)の言葉の通り、12作目となる最新アルバム『Blood Dynasty』は意欲的な作品に仕上がった。近作のエクストリーム・ミーツ・クラシック・メタルを極めたアグレッシヴな音楽性は継承しつつ、初期作を彷彿させるような、大胆なテンポ・チェンジから挿入されるメロディックなパートがインパクト抜群。Michaelと新たに加入したJoey Concepcionのツイン・ギターも絶妙なコンビネーションを見せているし、Alissa White-Gluzが全編で美麗且つ力強いクリーンVoを披露するカバー曲のTrack.9は新境地と言える。
菅谷 透【ライター推薦】

line

BURY TOMORROW / 『Will You Haunt Me, With That Same Patience』
GENRE : METALCORE

UKメタルコア・シーンで異彩放つ6人組
光と闇のコントラストが鮮烈に進化

2024年に久しぶりの来日公演を開催し、人気と実力を証明したBURY TOMORROW。約2年ぶり8作目の最新アルバムでは、前作『The Seventh Sun』で確立した新体制のスタイルを、極限まで発展させた音像を展開している。メタルコアという根幹は残しつつ、よりヘヴィに落としたチューニングで奏でる無機的でブルータルなリフと、メロディックで情熱的なパートの対比はさらに強烈に。ツイン・ヴォーカルもスクリーム/クリーンという役割分担を超越し、楽曲によって様々な表情を見せている。アコースティック主体のTrack.8からデス・メタル級に強烈なTrack.9の流れは、本作のハイライトだろう。群雄割拠のUKメタルコア・シーンでも、独自の存在感を放つ所以が詰まっている。
菅谷 透【ライター推薦】

line

MAGNOLIA PARK / 『Vamp』
GENRE : POST-HARDCORE, EMO

期待の新鋭ポップ・パンクから
ヘヴィで壮大なコンセプトに挑戦!

新世代ポップ・パンク・バンドとして、リヴァイヴァル・ムーヴメントの一端を担ってきたMAGNOLIA PARKが斬新なニュー・アルバムをリリース。今作は、“オーロラ X1”という半人間/半サイボーグの主人公がレジスタンスの仲間たちと共に強大な敵に立ち向かう……という、SFダーク・ファンタジーのオリジナル・ストーリーをコンセプトにした壮大な作品だ。そして、その世界観を反映して、楽曲のスタイルも一新。これまでのポップ・パンク路線から、ぐっとヘヴィな方向性に。新機軸のポストハードコア的な重厚でダークな雰囲気のある楽曲が中心となるが、彼等の持ち味である親しみやすいメロディ・ラインやエモーショナルなアプローチも随所に盛り込まれ、従来のファンも納得の仕上がりだ。
山本 真由【ライター推薦】

line

SPIRITBOX / 『Tsunami Sea』
GENRE : PROGRESSIVE METAL, METALCORE

新世代メタル・シーンの先頭を行くSPIRITBOX
荒波から凪まで自在に表現した2ndアルバム

2021年リリースのデビュー・アルバムも高い評価を受け、2023年、2024年には2年連続でグラミー賞にノミネートされる等、注目を集め続けているカナダ発の4人組 SPIRITBOXの2ndアルバム。Djent的なギター・リフが印象的なヘヴィ・チューン「Fata Morgana」や「Soft Spine」の他、浮遊感のあるCourtney LaPlanteのクリーン・ヴォーカルが堪能できるメロディアスな「Perfect Soul」、「Tsunami Sea」等、荒波から凪まで自在に表現した11曲が収められた。インダストリアルなエッセンスがアグレッシヴな一曲に緩急を付ける「No Loss, No Love」、キャッチー且つ壮大さと切なさを併せ持ったクローザー「Deep End」も必聴だ。
内堀 文佳【ライター推薦】

line

UNDEROATH / 『The Place After This One』
GENRE : POST-HARDCORE, METALCORE

USポストハードコア/メタルコアのベテラン UNDEROATH
音楽的な冒険を恐れないバンドの矜持を感じさせる通算10枚目

先日開催されたCrossfaith主催によるフェス“HYPER PLANET 2025”にて久々の来日を果たした、USポストハードコア/メタルコアのベテランであるUNDEROATH。2015年の復活以降意欲的な作品をリリースし続ける彼等にとって、本作『The Place After This One』は記念すべき通算10枚目となる最新作だ。シンセ・サウンドやエレクトロといった要素を00年代当時からいち早く取り入れていた彼等らしい、情報量の多いサウンドの中で、混沌を作り出すマスコアからEDMにポストハードコアまでが交差する全12曲は、やや混乱を生むかもしれないが、彼等は今も一定の枠にとどまらない創造性を保ち続けているのである。音楽的な冒険を恐れないバンドの矜持を感じさせる1枚。
井上 光一【ライター推薦】

line

LACUNA COIL / 『Sleepless Empire』
GENRE:ALTERNATIVE METAL

オルタナ・メタルやポストハードコアとも親和性がある域にまで到達した
イタリア発ゴシック・メタルの重鎮 LACUNA COILの10thアルバム

2022年に単独来日公演を開催した、男女ツインVoを擁するイタリア発バンドの10thアルバム。ゴシック・メタルの重鎮という触れ込みで紹介されることが多い彼等だが、リリースごとに強靭さを増してきたスクリームとヘヴィネスは本作ではオルタナ・メタルやポストハードコアとも親和性がある域にまで到達しているし、表現力豊かなクリーンVoと、ゴシック・メタル由来のダークさや美意識は独特の緊張感ある雰囲気を醸し出している。Randy Blythe(LAMB OF GOD)、Ash Costello(NEW YEARS DAY)のゲストVoも楽曲世界にさらなる奥行きを与えている。新生LINKIN PARKで女性Voをフィーチャーしたラウドロックに興味が湧いたという人にもおすすめ。
菅谷 透【ライター推薦】

line

CRADLE OF FILTH / 『The Screaming Of The Valkyries』
GENRE : EXTREME METAL

暗黒美学に彩られた大英帝国が誇るエクストリーム・メタルの最高峰
今もって唯一無二の存在であることを証明してみせた14thアルバム

濃厚な暗黒美学に彩られた大英帝国が世界に誇るエクストリーム・メタルの最高峰による最新14thアルバム。本作は、彼等が今もって唯一無二の存在であることを改めて証明してみせた見事な作品となっており、大仰なシアトリカルさとゴシックな彼等らしい世界観を軸としながらも、正統派とも言えるメロディックなギターが随所に盛り込まれているのが印象的だ。Dani Filthの金切声による高音シャウトも健在で、2022年に加入した女性キーボーディスト、Zoe Marie Federoffによるヴォーカルも効果的。あえて言えば彼等の作品の中では聴きやすい部類の作風であり、アクの強さも相まってなんとなく敬遠していたという人にこそぜひ聴いてほしい。
井上 光一【ライター推薦】

line

DISARMONIA MUNDI / 『The Dormant Stranger』
GENRE : MELODIC DEATH METAL

イタリアの鬼才 Ettore RigottiとClaudio Ravinale(Vo)によるメロデス・バンド
ドラマチックな泣きのメロデス・サウンドで彩られた10年ぶりの最新作

全ての楽器演奏とソングライティング、ヴォーカルからプロデュースまでを手掛けるイタリアの鬼才、Ettore RigottiとClaudio Ravinale(Vo)によるメロデス・バンド DISARMONIA MUNDIの、実に10年ぶりとなった最新6thアルバム『The Dormant Stranger』がリリースされた。ゲスト・ヴォーカルには、お馴染みのSOILWORKのフロントマンであるBjörn "Speed" Stridを迎えた本作。やや平坦なプロダクションは好き嫌いが分かれるかもしれないが、特徴的なシンセ・サウンドを交えつつモダンでいて懐かしさを感じさせる、容赦なきドラマチックな泣きのメロデス・サウンドで彩られた楽曲群はどれも高品質で、ファンであれば十二分に楽しめるものであろう。
井上 光一【ライター推薦】

line

WARBRINGER / 『Wrath And Ruin』
GENRE : THRASH METAL

過激且つアグレッシヴでいて叙情的な要素も兼ね備えた重厚サウンド
幅広い層のメタルヘッズに推薦したい、WARBRINGERの痛快なアルバム

2000年代後半以降、往年のスラッシュ・メタルに影響を受けた若手バンドたちが多く登場する中で、コンスタントに優れたアルバムをリリースし続けながら、20年代の今も高い人気を誇っているのが、米カリフォルニアにて結成されたWARBRINGERだ。通算7枚目のアルバムとなる本作。クラシックなスラッシュ・メタルの魂を受け継ぎながらも、メロデスやブラック・メタルからの影響を感じさせるフレーズもふんだんに盛り込まれ、過激且つアグレッシヴでいて叙情的な要素も兼ね備えた重厚なサウンドは、彼等が新たなレベルへと達した結果と言えよう。全8曲ながら物足りなさ等は微塵も感じさせない、幅広い層のメタルヘッズに推薦したい痛快な1枚である。
井上 光一【ライター推薦】

line

Timo Tolkki / 『Classical Variations And Themes 2: Ultima Thule』
GENRE : NEO-CLASSICAL METAL

北欧メタル・シーン代表するギタリストの1人、Timo Tolkki
豪華ゲスト陣も参加した、30年のメタル人生総括するようなアルバム

STRATOVARIUSをはじめ、ソロや様々なプロジェクトでも活躍してきた、北欧メタル・シーンを代表するギタリストの1人、Timo Tolkkiが新アルバムをリリース。本作は、タイトルに“2”とある通り、1994年にリリースされた彼の1stソロ・アルバムの続編にあたる作品だ。前作同様クラシック音楽を意識したものに加え、フィンランド民謡やノルウェーの作曲家、グリーグの劇付随音楽をモチーフにした楽曲、J.R.R.トールキンのファンタジー小説にインスパイアされた楽曲等、自身のルーツである“北欧”が意識された内容となっている。また、彼の音楽人生を象徴するような豪華なゲスト陣も華を添え、この30年彼が歩んできたメタル人生を総括するような壮大で美しいアルバムに仕上がった。
山本 真由【ライター推薦】

line

DAWN OF OUROBOROS / 『Bioluminescence』
GENRE : POST-BLACK METAL

混沌とした暴虐と白昼夢のような美が同居するバンドの個性を推し進めた
2025年のメタル・シーンに確かな存在感放つ注目作

2025年のメタル・シーンに確かな存在感を放つ、注目すべき作品の誕生だ。米カリフォルニア州はオークランド出身の4人組による通算3枚目となる本作。ポストブラック・メタル、デス・メタル、プログレッシヴ・メタルからジャズに至るまで様々な要素をシームレスに繋ぎ合わせ、混沌とした暴虐と白昼夢のような美が同居するバンドの個性を、さらに推し進めた野心的な作品となっており、そのスタイルは多面的でありながら見事な一貫性を保っている。優美且つ官能的な歌唱から激烈なハーシュ・ヴォーカルまで自在に操るChelsea Murphyによる、驚異的なヴォーカル・パフォーマンスも素晴らしい。今年聴くべき1枚として個人的にも推薦したい。
井上 光一【ライター推薦】

line

GAME OVER / 『Face The End』
GENRE : THRASH METAL, SPEED METAL

伊スラッシュ・メタル・バンド GAME OVERの強いこだわりと信念を感じる
安定したクオリティとお約束が楽しめる最新作

イタリアのスラッシュ・メタル・バンド、GAME OVERのニュー・アルバム。今作でも、その勢い良く刻むギターに、ワイルドなヴォーカル、懐かしさも感じるコテコテのサウンドは、幅広いメタルヘッズの期待を裏切らないだろう。アルバム終盤の壮大に歌い上げるナンバーも含め、安定したクオリティとお約束が楽しめる。2000年代以降のバンドとしてはクラシカルなアプローチだが、それをイタリアから英語で発信していることも含め、強いこだわりと信念を感じる。テクニカルなギター・ソロは、主張の激しい癖強めなソロというよりは、曲に展開を与える役割として曲に馴染んでいて、聴きどころ満載。ライヴで盛り上がるコーラスは、聴き込んでぜひシンガロングしてほしい。
山本 真由【ライター推薦】

line

【激ロック】
ラウドミュージックに特化したフリー・マガジン、ポータル・サイトの運営、そして国内外のバンドを招聘してのライヴ・イベント、24年間続くROCK DJパーティーの企画、運営を行っている。さらには渋谷/新宿/下北沢に位置する「Music Bar ROCKAHOLIC」、また渋谷にあるロック・ファッション・ショップ&通販サイト「GEKIROCK CLOTHING」の運営等、クロスメディアを超えたクロスカルチャー展開をシーンに仕掛けるラウドミュージック専門のクリエイティヴ集団である。

https://gekirock.com

HARD ROCK/HEAVY METAL

タグ : PUNK/EMO ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2025年04月26日 11:19