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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.261

マイルス・デイヴィス『スケッチ・オブ・スペイン』(1960)

MDS

マイルス・デイヴィス (Trumpet、Flugelhorn)
ギル・エヴァンス(Arranger and Conductor)

1959年11月20日、1960年3月10日録音

曲目(LP初出時):
01.アランフェス協奏曲
02.ウィル・オ・ザ・ウィスプ
03.ザ・パン・パイパー
04.サエタ
05.ソレア

【アルバム紹介】
1.マイルス・デイヴィスとギル・エヴァンスのコラボ第3弾
2.ロドリーゴの代表作『アランフェス協奏曲』のジャズ化
3.スパニッシュ・フレイヴァー漂うオリジナル楽曲も収録

今回ご紹介するのはマイルス・デイヴィス&ギル・エヴァンスのコラボレーション第3弾である『スケッチ・オブ・スペイン』になります。

本作はクラシックのジャズ化として名高い一作で、題材となったのはスペインの作曲家、ホアキン・ロドリーゴの代表作『アランフェス協奏曲』の有名な第2楽章です。この曲を筆頭に音の魔術師ギル・エヴァンスが巧みなアレンジを施したスパニッシュ・ジャズの醍醐味が全編にあふれています。

楽曲は1曲目がロドリーゴの『アランフェス協奏曲』の他、2曲目は同じくスペインの作曲家マヌエル・デ・ファリャの楽曲、そして3曲目以降はギル・エヴァンスの書いた、スパニッシュ・フレイヴァーが漂うオリジナル曲で構成されています。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
溢れんばかりのスパニッシュ・テイスト“アランフェス協奏曲”。

本作に収録された楽曲では最も長尺の16分超えの曲であり、またジャズの重要な要素である即興演奏があるわけでもなく、雄大なジャズ・オーケストラをバックにマイルスが哀愁にみちた名旋律を情感豊かに奏でます。途中からマイルスはミュートをつけてのプレイへと移ってゆきます。バックで鳴り続けるカスタネットの響きがスパニッシュ・テイストを醸し出します。
この曲のメロディは本作以外のジャズ・アルバムでも聴くことが出来、ジャズ・ミュージシャンに愛されるメロディのようです。ギタリストのジム・ホールがCTIレーベルに残した傑作『アランフェス協奏曲』、ピアニストのチック・コリアが自身のグループ、リターン・トゥ・フォーエヴァーのアルバム『ライト・アズ・ア・フェザー』の中の名曲“スペイン”のイントロでの引用などが良く知られています。
マイルスとギルのコラボレーション作は今回が最後になります。この後、もう一作アルバム『クワイエット・ナイト』というものもありますが、それはまたいつか別の機会に紹介したいと思います。

国内盤Blu-spec CD2

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2024年01月26日 10:00