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ルシアーナ・ソウザ(Luciana Souza)、3年振りのニュー・アルバム『The Book of Longing』

掲載: 2018年07月30日 09:09

Luciana Souza

ジャズ/ ブラジル音楽をベースに、名実ともに現代を代表するアーティストとなった歌姫ルシアーナ・ソーザ。音楽一家に生まれ、3歳で初のレコーディングを経験し、16歳にしてスタジオ・ワークのファースト・コールとなったルシアーナは初のリーダー作からもうすぐ20年。3 年振りとなる作品は、シンプルにして深遠な世界観が満ちあふれるアルバム。

コンセプトは、“言葉、詩”と“ストリングス”。何年も前に、レナード・コーエンの『Book of Longing』の世界に完全に魅了されたというルシアーナ。本作は、そのコーエン他、エドナ・ミレイ、エミリー・ディッキンソンにインスパイアされて作曲。自らの作詞も含めて10編の曲を収めている。

メンバーは、ベーシストのスコット・コリーとギタリストのシコ・ピニェイロと3人。スロー~ミディアムのテンポのナンバーを、ドラムレスでつづっていく演奏は、その特長が活かされたタイム感覚と、空間の広がりがある穏やかな世界。また「言葉を大切にして、それらが自分を導いて行くものを表現したかった」といい、「演奏は複雑なハーモニーの重なりを排して、シンプルで飾りのないものにしたい」とルシアーナが語る通り、作品の世界は極めてシンプル。しかし、シンプルだからこそ、情感があふれている。

ルシアーナが尊敬してやまないミュージシャンで、長年の関係を通して完璧な音楽家ともいい、共演を熱望したというスコット・コリーと、共演歴はやや浅めでありながら、演奏してすぐさま深く共感し合う仲になったというシコ・ピニェイロ2 人の奏でる弦の響きと、詩の世界を噛みしめるように思慮深く、ソフトな声質で歌い紡ぐルシアーナの世界は、終始穏やかでありつつ、豊穣。ルシアーナ曰く、「詩の“明確な”意味は必ずしも重要なものではない」といい、「2 人のミュージシャンとは“信頼”と“直感”により、何かを尋ねることもなく、答えを得られる仲」とも語る通り、お互いの演奏する音を感じ合うミュージシャンによって奏でられる音楽は、英語の詩の内容や、意味づけのようなものも自然に越えて、聴き手に伝える力ももっているよう。もっとも、ルシアーナは、音楽を奏でる前、詩と真摯に向き合い、何回も読み、噛みしめてイメージを広げるとのこと。また、この作品の制作以前、ルシアーナは、2000年にエリザベス・ビショップの詩を、2003年にパブロ・ネルーダの詩を表現した作品をリリース。前作に至るまで、このような試みを続けており、長年の積み重ねが一つに結実したものでもある。

レコーディングも、コリーのベースと、ピニエロのリズム・ギターそして、ルシアーナの声をライヴのようにレコーディングして、一部のトラックで、ギター・ソロと、パーカッションをオーバー・ダブするというシンプルなものですが、ジャンル/ カテゴリーの境界線も飛び越えて、一人の歌い手として、成熟も感じる一作。今回も、公私とも充実のパートナーシップを築くラリー・クラインがプロデュース。

メンバー:Luciana Souza(vo, perc)、Chico Pinheiro(g)、Scott Colley(b)