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ギターウルフ セイジ・インタビュー「セイジ、ギミー・デンジャーとストゥージズを語る」

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 ジム・ジャームッシュ監督が撮った、イギ―・ポップ率いる伝説のロック・バンド、ストゥージズを題材にしたドキュメンタリー映画「ギミ・デンジャー」が日本公開されるのを記念して、ストゥージズの大ファンとして知られるギターウルフ、セイジのインタビューが実現。劇場でのトーク・イベントの模様に加え、タワーレコード独占のインタビューも掲載。独自の視点による彼なりのストゥージズ、イギー・ポップ観をお楽しみください。

第1部

劇場トーク・イベント(抜粋)

2017年8月18日 シネマカリテ新宿にて

聞き手:大越よしはる(音楽ライター)

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―セイジさんが初めてイギ―を観たのはいつになりますか?

「イギー・ポップを初めて観たのは1998年、第2回のフジ・ロックで初めて観ました。そのときは俺たちギターウルフも出たんだけど、イギ―・ポップは同じステージのトリとしてやってまして。フジロックの2年くらい前に日本に来たことがあって、そのときは俺は観れなかったんだけど、ウワサで、とてつもなかった、というのがあって、俺たちの出番が終わってイギ―・ポップを会場で待ってたんだけど、出番の時間になってもぜんぜん出てこない。ほんとに「いい加減にせぇ、イギ―!」とかみんな怒り気味で待ってたんだけど、パッとみたら照明の中にイギ―が立ってて、ウワァ―って!人間の形をした野獣みたいなのが、金のパンツだったか、黒の皮のパンツだったか忘れたけど、とにかく上半身裸で野獣みたいなのが立ってて、それからオーラがそのでかい会場に拡がって、ビックリしましたね!」

―セイジさんは”Prettey Face Is Going To Hell”(『ロー・パワー』収録)が好きだそうですけど、『ロー・パワー』はジェイムズ・ウィリアムスンのギターが切れ味が鋭いというか。ギタリストとしてはその辺どうです?

「あのー、昔、あの新宿にあるビデオ屋、エアーズかな、あそこでストゥージズのやつを盛んに買ってたんだけど、そこでギター奏法を本人が解説しているのがあったんだけど、、、それ見てもさっぱりだね!(笑)どう弾いてんのかな、あれ?」

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―ちなみに、セイジさんはロン・アシェトンの家に行ったことがあると聞いたんですけど

「まえにアメリカを回っているときに、ロサンゼルスで、デヴィル・ドッグスっていう、ニューヨークで頑張っていたバンドがいて、そのバンドのスティーヴがロサンゼルスに引っ越して、で、その日はギターウルフはロサンゼルスでショウがあったんだけど、そのショウの前に、スティーヴがビール飲みに行こうっていうから、よし、わかったー!って付いて行ったら、ある家に連れて行かれて、そしたらおっちゃんがいて、ウス、こんちはって言ったら、ロン・アシェトンで、うわーって(笑)。ぜんぜん判んなかった(笑)。誰だか。言われないと判んなかったね。そのスティーヴがロン・アシェトンと遊びのバンドをロサンゼルスでやってたみたいで、それでそのとき娘さんも紹介してもらって、その娘さんはそのあとのギターウルフのショウに観に来てくれました」

―メンバーに会ったのはロンだけですか?

「うーん、そうだね」

―こないだ、つい先月ですけど、バーガー・ブーガルー、サンフランシスコの、に出演して、イギ―と対バンというか、イギ―がトリで、ギターウルフがトリ前っていう、すごいライブですけど

「サンフランシスコの郊外にあるオークランドっていう場所でバーガー・ブーガルーってフェスがあったんだけど、最初、去年オファーがあったときはギターウルフがトリでってことだったんだけど、いや、ちょっと、すごいのが決まったから(トリでは無くなった)って言ってきて、最初、マジかよー、トリって言ったじゃんかよー、って言ってたんだけど、トリがイギ―・ポップ。うわーってすごい、楽屋で握手してもらおう、ってなって、で、ギターウルフ終わった後に楽屋で待ってたんだけど、イギ―が来ない。で、どうしたんだ、って思ったら、いきなり黒いリムジンが2台くらい来て、パッと開いたと思ったらイギ―が出てきてパッとステージやって、パッとそのリムジンに乗って帰っていった。で、握手もできず、挨拶もできず、残念でした(笑)」

―アンコールもなかった?

「そうだね、アンコールなかったね。でも、自分がその1998年フジロックで観たときからほぼ20年経ってるんだけど、歳を訊いたら70歳、で、パっと観たら筋肉ムキムキ。出て来ていきなり客のところにダイブするから、なんだこのジジイ!、いやー、すごいな、と。イギ―・ポップはケタが違いますね。イギ―・ポップを最初にフジロックで観たって言ったけど、その前にも色んな外タレを観てて、川崎クラブチッタにいろんなパンク連中がバーっと来た時もあったのだけど、すべてのバンドの中で、イギ―・ポップのパワーが隔絶してましたね。いままで日本に来たロックバンドの中では」

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―70ですもんね。僕が初めてみたのが89年だから、そのときは多分40代だったと思うんですけど、そのときも

凄かったですけどね。いまだに70になってもそれっていう。あの、最近ソロを出して、引退をほのめかすようなことを言ってるんですけど、、、こないだ観たときは引退するような人の動きではなかったわけですよね?

「そうだね。ホントかなそれ?」

―こないだのソロアルバムが最後だと、折に触れ言ってる感じなんで。

「それは宮崎駿作戦なんじゃない?(笑)ひょっとしたら。アルバム売るために」

―まさかストゥージスのトークに来て宮崎駿の名前を聞くとは思わなかったです!イギ―はここのところ、日本に来ていないから、この映画観たら来日署名運動とか起きるんじゃないでしょうかね?

「そうだね、今のイギ―のパワー、あのムキムキはちょっとびっくりです」

―ストゥージスに限っていうと、元祖パンクっていうイギ―と仲間たちの側面というのは明確に解るというか

「自分が一番興味があったのが、イギ―&ストゥージズとMC5っていうのが好きなんだけど、デトロイトでどういうライバル関係にあったかという。あの時期に強力なライバルがいたおかげで2つのバンドはものすごくなっていったんじゃないかとかねがね想像してて、強力ないいバンドとやりあってきた過去を持つバンドがどのバンドもすごいんだけど、その辺がよく描かれていたんで、すごいと。たまんなかったですね」

―それが周りの証言じゃなくて、あくまでも本人たちによって語られていくっていうのが

「そうだね、一番最後、ちょっとネタバレになるから言わないけど、MC5がイギーの口からでたりするところがさすがと、、、いう場面があります」

―僕がイギ―を最後に観たのがストゥージズの再結成なので、もう13年前なんですけど、その後も全然変わってないですよね。

「それは渋谷AXのときだ。そのとき、道を挟んだ渋谷公会堂ではディープ・パープルがやってて、俺はストゥージズの方に行ったんだけど、なんか凄いなぁーと思いながら。こう道を歩いている長髪とパンクが分れていって。すごいな、日本、と思いながら行ったことがあります」

―セイジさんとしては再結成したお年寄りぞろいのストゥージズよりは今のイギ―そのものの方が、、、

「そうだね、そのストゥージズの再結成したときにうわっと思って行ったんだけど、やっぱり、イギ―1人パワーを持ってて、バックがやっぱりおじいちゃんで、やっぱバンド全体が発するドワーッと発するエネルギーを感じられなかったのがそのストゥージズ再結成のときの、、、ちょっと自分は残念に思いました。再結成っていうのを喜ぶのだったらそれでいいんだけど、あまりにも若いスタッフとやってたあのときのフジロックの強烈なイメージがあったんで、再結成のときは周りがイギ―のパワーに付いていけてなかったかな」

―そういう意味ではこの映画はストゥージズから解散、その後の再結成の姿が確認できますよね

「あと、イギ―がストゥージズより前にどんなことをやっていたか、というが興味深いというか。えー、マジ?俺と一緒じゃん?なんて、たまたまね。イギ―と一緒にしちゃあれだけど、そういうところもありました」

―だれでも初心者から始めるわけですからね。高校生バンド?の時代とかもあったりしてイグアナスのドラムが高いやつとか。

「とにかくイギ―っていうのはケタが違うので、この映画で楽しんでください」

 

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第2部

タワーレコード 独占インタビュー

聞き手・写真:吾郎メモ

トーク・イベントの補足として、セイジさんにストゥージズについて語ってもらいました。

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―セイジさんのお勧めするストゥージズ、もしくはイギー・ポップのソロ・アルバムを挙げてもらいたいんですけど

「1,2,3だね」

―ストゥージズの3枚ってことですか?

「まあ、『ロー・パワー』かな」

―『ロー・パワー』のどんなところが好きですか?

「自分がギターウルフなりのロックンロールを探しているときに、エルヴィスやジョニー・サンダース、ピストルズももちろん大好きなんだけど、なにかもっとノイズがビリビリしたポップなロックンロールというか、そういうものを探した時に、「プリティー・フェイス」(”Your Pretty Face Is Going To Hell”)とか「サーチ・アンド・デストロイ」に出会って、うわっ、これだ!って思わせてくれたのが『ロー・パワー』」

―『ロー・パワー』、最初デヴィッド・ボウイがプロデュースしてて、のちにイギ―・ポップ自らがリマスターしたんですけど、どっちがいいですか?

「あー、リマスターしたのは知らない」

―リマスターの方がハードでノイジーかと思います

「聴きたいね。ジョニー・サンダースもL.A.M.F.をジョニー・サンダースが自分でリミックスした方がはるかにいいから」

―じゃあ、『ロー・パワー』が一番最初に聴いたストゥージスということなんですか?

「あー、わかんない。「アイ・ワナ・ビー・ユア・ドッグ」も同時くらいに聴いてるかも、、、」

―それはギターウルフを始める前の話なんでしょうか?

「始める前だね、これだ!って」

―ギターウルフって、リンク・レイとかブルースの感じでバンドが始まってるじゃないですか。加えてストゥージズの影響もそこにあった、と

「リンク・レイもノイズの人だし、リンク・レイのあの音とストゥージズの音は俺の中で重なってるんだよ。リンク・レイはインスト、でももっとポップなロックをやりたい!って思ってたときに出会ったのがストゥージズの「プリティ・フェイス」」

―その次といったらファーストになるんですかね

「『ロー・パワー』の音とまた違った、その「アイ・ワナ・ビー・ユア・ドッグ」の頭、ギュワーンギュワーンギュワ~ン、あれが堪らないよね。あのノイズ感も素晴らしい!」

―ノイズということで言えば、セカンド(『ファン・ハウス』)になるともっと混沌としたノイズになっていくじゃないですか。そういう感じはどうですか?

「もちろん、セカンドも素晴らしいけど!」

―ギターウルフのライブで後半になるにつれてグチャグチャになっていく感じにも似てると思うんですけど

「笑」

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―イギ―・ポップのソロで好きなのとかはありますか?

「あのー、いやー、あんま無いかな。『アメリカン・シーザー』に入っている、、、あの、なんだっけかな?”Dressed In Black”に似た曲があって(注:もしかして”Louie Louie“か???)」

―では、イギーは好きだけど、特定のレコードがどうこうって感じではないんですね

「俺はマニアックな人間じゃないから(笑)パーッと聴くけど、、、いや、マニアックな人間じゃないっていうのはちょっと言い方が違うな、、、いつも同じパワーを持ったレコードを聴きたいと思うんだけど、やっぱその3つ(ストゥージズの3枚)が隔絶したパワーがあって、そのあとがちょっと物足りなくて。いい曲もあるんだろうけど」

―ストゥージズの、イギ―・ポップ以外の人がやっているバンドはどうですか?ニュー・オーダーとかデストロイ・オール・モンスターズとかソニックス・ランデブー・バンドとか

「ニュー・オーダーはよくツバキハウスで掛かってたので、好きですよ、、、」

―デストロイ・オール・モンスターズとかは

「うーん、、、ゴメン!(笑)」

―じゃあ、どっちかというと、そういう派生するものよりもMC5とのライバル関係みたいなところに興味があったかんじですか

「うん、そうだね。その部分が(映画の中で)一番興味深かったね」

―ギターウルフで言えば、ギターウルフとティーンジェネレイトの関係みたいな感じですか?

「あの時代、ギターウルフとジェットボーイズとティーンジェネレイトで三つ巴でやってる気が自分には激しくしてて、ちくしょう、なんて思いながら。でも、あの時があったから、今どのバンドとやっても、まあ、すごいバンドはあるけどね、でもあの時がいちばん凄かった気がするな、自分として」

―そういうライバルみたいな存在が居る方がお互いを高めていく、と

「そうだね、MC5が居なかったらストゥージズは、イギ―・ポップはあそこまで殻を破れなかったかもしれない、ホントに」

―MC5も映像見るとかなり破天荒ですよね

「そうだね、さっきの話と繋がるけど、イギ―・ポップはシカゴでブルースのバンドやってるじゃない。ブルースにハマった時期があって。それで、結局俺は黒人になれないって言ってて、それとまったく同じことを思って、それからパッと考えを変えたんだよね。それでバック・フロム・ザ・グレイヴでテキサコ・レザーマンみたいな凄まじいバンドが居たから、今の形になれたんじゃないかと思ってる。だから、イギ―・ポップにとってMC5は絶対に必要だったはず」

―ところでセイジさんは映画はよく観ますか?

「うん、観る観る」

―ジャームッシュは好きですか?

「、、、あんまり好きじゃない(笑)ミステリー・トレインは面白かったけど」

―僕はこのギミー・デンジャーは、普通のロック・ドキュメンタリーとは違う面白さはあると思いましたね。出演者をすごくそぎ落としているというか。今はなるべくたくさんの人から証言をとって、それをどう編集するかというのが主流で、ジャームッシュはバンド本人たちと、ほんとの一握りの関係者だけなんで、そこは独自かなと

「そうだね。前にジョニー・サンダースのドキュメンタリーを観たんだけど、観る前は楽しみで楽しみで観たんだけど、延々とつまんないインタビューとってきて、全然つまんなかったよ。アメリカが作るドキュメンタリー映画っていうのはそういうのが多すぎる。もっと演奏シーンとかそういうのが観たい」

―過去ライブは曲の権利とか映像の権利とかの問題もあるから、インタビュー比率が増えるということもあるようですね

「そうなんだ。そういうのは直接電話しないと!ワイルドゼロの映画あったじゃない、あのとき、曲使用の許可俺が全部直接電話したんだよ、そしたら全員オッケー。あと、前に“FIRE”って曲をカヴァーしたんだよ(注:2007年”Dead Rock”収録)、日本語で」

―リンクレイがロバート・ゴードンとやってますよね

「そう、で、ブルース・スプリングスティーンから許可下りないっていうから、俺、電話したんだよ。ブルース・スプリングスティーンに」

―ほんとですか?!本人が出ました?

「隣にいる秘書が出て、それで話してもらって(許可が)下りた」

―「ゲット・アクション」がロック・ドキュメンタリーの最高峰とのことですが、それ以外で好きなドキュメンタリーありますか?

「ジョーン・ジェットのドキュメンタリーっていうのもあったな。やっぱり本人がいっぱい喋ってるのと、あとミュージック・ビデオ、演奏シーンがいっぱいあるというのが、ファンとしては」

―そういう意味ではこの映画もこま切れですけど演奏シーンけっこう出てきましたよね

「そう、あとイギ―がたくさん喋っているっていうのがよかったね。ただ、デヴィッド・ボウイとの絡みをあまり話してなかったかな」

―ストゥージスの最後の方からソロに掛けての関係だからですかね

「けっこう助けてもらってたはずなんだけど、言葉の端々ではそれほど良く言ってる感じは受けなかったんで」

―般的には「恩人」と言われてますよね。ソロの初期のバック・アップからパンクへつないだみたいな

「イギ―・ポップもMC5もだけど、パンクを発生させたけど、彼らをパンクだとは思ってないな。あと、MC5はファーストは素晴らしいんだけど、セカンド以降はなんか真面目だなというか」

―ファーストがライブ盤だったというのはインパクトが大きかったんじゃないですかね

「ライブ盤をファーストにするって、最初ピンと来なかったんだけど、でも聴けば聴くほど良くなって。曲作りとかで困ったときに聴くのがMC5のファーストとティーンジェネレイト。昨日も聴いてた”Get Action”。ティーンジェネレイトは世に出てないのもけっこう持ってるんだけど、ビリーが死んだときに元々ギターウルフとファイアースターターで2マンの予定だったのを追悼ライブにして、そこにティーンジェネレイトがやってくれて」

―そのライブ、行きましたよ

「その時に録音したやつを聴いてる」

―ストゥージズやMC5はミシガンのバンドっていう地域性みたいなのもあると思うんですよ。ギターウルフはアメリカを随分ツアーしていると思うんですけど、地域性みたいなのは感じたりしますか?あの辺だったからこんな音になった、みたいな

「やっぱりニューヨークは洗練されている。デヴィル・ドッグスもそうで、なんだかんだ言って激しいパワーを持ちながらもニューヨークっぽさを感じさせる。FINKも言ってたけど、ティーンジェネレイトがデヴィル・ドッグスと対バンしたとき、メチャクチャにヤラれたと。俺たちも同じ体験をしている。対バンしたときにメタクソにヤラれて、それがアメリカでの転機になったね。あれは凄かったな。客なんかぜんぜん居なかったんだけどね」

―ツアーでいろいろ回ってて、そのようなパワーを持ったバンドって他にもいましたか?

「うーん、素晴らしいと思えるバンドはたくさんいるけど、パワーを持ったバンドっていうのは少ないかな。それでもデヴィル・ドッグスはそうだったし、、、どっちかって言うと日本の方が凄かったね。居るのかもしれないけどね。やっぱりアメリカはロックンロールを生んだ国でもあって、その辺が少しだけ余裕があるというか。日本はロックンロールを生んだ国じゃないからこそ」

―がむしゃらになるというか

「そうだね、そういう感じがするんだよね。でも、オブリヴィアンズとか、ゴリーズとか、面白いバンドはいたね。先月ツアーで回ったときにもなかなか凄いバンドが2つくらいいて、それまではこの10年間くらいあんまり面白くなかったんだけど、また、戻ってくる気配が感じられたね。メンフィスには5年くらいからカルトってバンドがいて」

―カルトって、あのカルト?

「いや、違う。詳しいだろうからたぶんチェックしてるはずだよ、fromメンフィス!そのバンドがすごかった。また、ムーヴメントが押し寄せている感じがするよ(※あとで思い出しました。EX-CULTです、たぶん)」

―この前イギー・ポップやギターウルフが出たバーガー・ブーガルーは規模はコンパクトだけど、そういった意味ではガレージ・シーンの若いバンドも出たりするじゃないですかそういう面白さはあるかなと

「日本のフェスはね、もちろんどんな曲作ってもいいんだけど、ちょっと客を躍らせようという方向に走りすぎているような気がする」

―そうなんですか??

「サンフランシスコなんかではバーガーブーガルーでは、イギ―とか自分たちのオリジナリティを持ったロックバンドを生で観てウワーってなる感じがあるけど、日本だと、楽しむとか躍るとかは悪くないんだけど、エンジョイさせて踊らせるのが一番というか、そういうのが強いのがちょっと違う感じがするんだよね。もっとそういうのを意識しない生のロック・バンドが出るフェスがあって欲しいな、と」

―ぜひそういうフェスをやってください。あ、でもこんど島根でやるじゃないですか?

「そう、島根ジェットフェス、そういう感じに。自分の好きなバンドだけを呼んで。みんなに来て欲しい」

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GUITAR WOLF 30th ANNIVERSARY PROJECT
『シマネジェットフェス ヤマタノオロチライジング 2017』
2017年10月7日(土)9:00〜17:00
会場:島根県松江市・古墳の丘古曽志公園

http://jettfes.com/

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『ギミー・デンジャー』
9月2日(土)、新宿シネマカリテほか全国順次公開
(C)2016 Low Mind Films Inc
配給:ロングライド

掲載: 2017年09月04日 17:41