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ベーム&ウィーン・フィル第2次大戦末期のベートーヴェン第9!

ベームのベートーヴェン第9

カール・ベーム(1894-1981)は第二次世界大戦の末期、1943年から1944年に彼の一度目のウィーン国立歌劇場の音楽総監督を努めた。この時期のベームのウィーン録音は、オペラの放送録音がいくつかあるものの、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮した管弦楽曲の録音は放送用録音を含めても少なく、ことにベートーヴェンはほとんどない。
今回登場するベートーヴェンの第9交響曲は1944年4月18日、大ムジークフェラインザールでの録音(CDにはライヴ録音とあるが拍手は皆無、物音などの雑音も僅か)。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の公式サイトでの記録によると放送演奏会 Rundfunk Konzertとある。まったく同じ面々で2日後の4月20日、ヒトラーの誕生日を祝う演奏会を催している。
演奏は第二次世界大戦期のベームの特徴、つまり後年と比べて速いところは速く遅いところは遅くしかも動きの大きい演奏。たとえば第3楽章は19分弱とだいぶ遅めの歩みでじっくり演奏している。オーケストラはベームの指揮にしっかり応え、ベームが見出したゼーフリートをはじめ、ヘンゲン、デルモータ、アーラースマイヤー、いずれもベームお気に入りの歌手が起用され、水準の高い演奏だ。とはいえ合唱の男声が弱いあたりに大戦末期の陰が窺える。様々な意味で手応えのある演奏録音だ。
※第4楽章の二重フーガの直前に録音がだいぶ不安定になっている箇所があります。70年以上前の古い録音ですので、ご理解くださいませ。
(東武ランドシステム)

ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 “合唱つき”

カール・ベーム(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン国立歌劇場合唱団
イルムガルト・ゼーフリート(ソプラノ)、
エリーザベト・ヘンゲン(アルト)
アントン・デルモータ(テノール)、
マティウ・アーラースマイヤー(バス)
録音:1944年4月18日 ウィーン ウィーン国営放送によるライヴ録音、71'18
※日本語オビ・解説付き

関連商品 ベーム&ウィーンの1943~44年録音

モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク
交響曲第41番“ジュピター”(1943年録音)
R.シュトラウス:ホルン協奏曲第2番(1944年録音)

※モーツァルトはLP時代にVOXから出ていた録音と同一。ベームとしては例外的にロマンティックな演奏が聴けることで有名な録音です。R.シュトラウスは1943年の初演と同じ顔ぶれでの録音です(ホルンはウィーン・フィルの名奏者、ゴットフリート・フォン・フライベルク)。

ブルックナー:交響曲第7番(1943年録音)

※8枚組BOXに収録。シュターツカペレ・ドレスデンとブルックナー:交響曲第4番、同第5番の世界初録音を成し遂げたベームが、戦前放送用に行ったブルックナー録音です。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番“皇帝”(1944年録音)

※往年のドイツの名女流エリー・ナイとの貴重な共演録音。

R.シュトラウス:歌劇“ナクソス島のアリアドネ”全曲(1944年録音)

※1944年はR.シュトラウス生誕80年の年でした。ベームは恩師ために「R.シュトラウス生誕80年記念祭」を企画し、R.シュトラウスは自作の交響詩を指揮し、ベームは“アリアドネ”を上演しました。

R.シュトラウス:歌劇“ダフネ”全曲(1944年録音)

※1935年に同オペラの世界初演の指揮をとったベームによる、ウィーンでの記念碑的上演の記録です。

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2016年08月05日 18:00