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シモン・ゴールドベルク&山根美代子~ラスト・リサイタル(2枚組)

ゴールドベルク・ラスト・コンサート

名ヴァイオリニストにして名指揮者シモン・ゴールドベルク(1909-1993)。フルトヴェングラーからスカウトされ、ベルリンフィルのコンサートマスターに就任したのが弱冠20歳。16歳で既にドレスデンフィルのコンサートマスターを務めていたのですから如何に早熟な天才であったかが分かります。ユダヤ人だったために、ナチスの台頭によって、退団を余儀なくされ、1945年にはジャワ島で日本軍の捕虜になるなど、辛酸を舐めますが、1953年にアメリカに帰化し、ヴァイオリニストとしてのみならず指揮者としての活動も活発に行います。1955年にはオランダ室内管を組織し、世界各国で演奏会を開きます。1967年に同管と二度目の来日。1987年には桐朋学園大学の招きで来日しオーケストラを指導。ピアニストの山根美代子氏と1988年に結婚。1990年には新日本フィルを初めて指揮し、後に指揮者に就任しています。
1930年代の名盤、リリー・クラウスとのモーツァルト、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ集が広く知られておりますし、後にラドゥ・ルプーともモーツァルトを録音しているほどですが、ゴールドベルク自身は本来、録音嫌いというよりも録音自体を否定していたと言います。それ故に名声に比して極度に録音は少なく、特に解釈にますますの熟成が見られた晩年の演奏がほとんど残されておりません。この度ご遺族から最後のリサイタルとなった1992年の新潟におけるライヴ録音も提供を受けて発売できることとなりました。音楽の使徒ともいえる自らに厳格な音楽家による最後の証言をご堪能ください。

ゴールドベルク最後の伴侶となったピアニスト、山根美代子との最後のヴァイオリン・リサイタル。ここには幸福な時間のみが流れております。ゴールドベルク最晩年の枯淡の境地ともいえるものですが、どの部分も機械的な箇所がなく血が通った文字通り人間の奏でる音楽を聴くことができます。録音に否定的なゴールドベルクの至芸を何とか保存しようと名エンジニアとして知られる半澤仁氏が、山根美代子の了解を得たうえで、苦心して録音に成功したもので、その辺りもライナーノートで触れてくださっております。モーツァルトのト長調ソナタは、第2楽章はほとんどピアノが主役という曲目で、ゴールドベルクが芸術家としての山根美代子を尊重していることが理解できます。ブラームスでは第2番を好んだと伝えられておりますが、第1番のほとんど人の声のような語り口も心打たれる名演です。
(東武レコーディングズ)

【収録内容】
<CD1>
1.モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第27番 ト長調 K.379
2.ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 Op.78
<CD2>
3.モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第36番 変ホ長調 K.380
4.ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 Op.100
【演奏】
シモン・ゴールドベルク(ヴァイオリン)
山根美代子(ピアノ)
【録音】
1992年7月2日 新潟市音楽文化会館(ライヴ・デジタル)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2015年12月18日 18:30