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ヤンソンス&バイエルン放送響/ショスタコーヴィチ&チャイコフスキー:交響曲第6番

奇しくも同じ「ロ短調」という調性が付された2つの「第6番」の交響曲。書かれた年代は、ショスタコーヴィチが1939年、チャイコフスキーが1893年と、46年もの開きがあるものの、どちらの作品もメロディは深淵であり、至る所にため息が聴かれる闇を纏ったものです。ショスタコーヴィチの6番には、標題は付けられていないものの、第1楽章は重く暗く、また曲の終結部のチェレスタは神秘的かつ不気味なもの。かのバーンスタインも、この曲とチャイコフスキーの悲愴との共通点に目を付けていたことが知られています。当時の不安な世界情勢を反映した楽章ですが、第2楽章と第3楽章のからっとした明るさには、当時のショスタコーヴィチの皮肉な感情が込められていると言えるでしょう。かたや、チャイコフスキーの交響曲における副題「悲愴」は作曲家自身によるもので、曲自体の雰囲気が良く捉えられています。ヤンソンスの指揮は、この2つの曲の関連性を見事に引き出しつつ、どちらも決して重苦しさを引き摺ることなく、バイエルン放送響の実力を極限まで使って、極めて壮快に、かつ推進力ある音楽を引きだしています。どちらの作品も第1楽章が聴きもので、これまでなかったかのような「鮮やかな暗さ」を堪能できる名演です。
ショスタコーヴィチ&チャイコフスキー:交響曲第6番
1-3.ショスタコーヴィチ(1906-1975):交響曲第6番ロ短調 Op.54
第1楽章:Largo-Moderato-Largo/第2楽章:Allegro/第3楽章:Presto
5-8.チャイコフスキー(1840-1893):交響曲第6番ロ短調《悲愴》Op.74
第1楽章:Adagio-Allegro non troppo/第2楽章:Allegro con grazia/第3楽章:Allegro molto vivace/第4楽章:Finale. Adagio lamentoso
バイエルン放送交響楽団/マリス・ヤンソンス(指揮)
録音 2013年3月18-21日 ミュンヘン,ヘラクレス・ザール ライヴ収録…1-3
2013年6月4-7日 ミュンヘン,フィルハーモニー・イム・ガスタイク ライヴ収録…4-7

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2014年04月16日 18:30