デイヴィッド・ジンマン　グレイト・シンフォニーズ～ザ・チューリヒ・イヤーズ1995-2014（50枚組 / 完全限定生産盤）

デイヴィッド・ジンマンとチューリヒ・トーンハレ管弦楽団がアルテ・ノヴァとRCAに録音した全録音を収録した50枚組のボックスがリリースされます。

ジンマンはチューリヒ・トーンハレ管弦楽団の在任中に、オーケストラのスタンダードを飛躍的に向上させ、バロックから同時代音楽まで幅広いレパートリーに対応できる機能性の優れたアンサンブルへと変貌させました。特にバロックや古典・初期ロマン派作品の演奏に際しては、時代様式を考慮した演奏スタイルや楽器を採用することで、モダン・オーケストラによってもこれらの時代の作品を正当な形で演奏することが可能であることを証明し、21世紀のオーケストラの最も先進的な存在形態を提示したのです。このコンビが1997年から1998年にかけてアルテ・ノヴァ・レーベルに録音した「ベートーヴェン：交響曲全集」は、モダン・オーケストラとしては初めてジョナサン・デル・マール校訂になるベーレンライター批判校訂版を使用し、さらにジンマン独自の研究結果を織り込むことで、その斬新な解釈は世界中の音楽ファンに感動と衝撃を与え、ベストセラーを記録しました。弦楽パートのヴィブラートを抑制、トランペットとティンパニにはピリオド楽器を採用し、作品の各パートをクリアに照らし出したかのような透明感あふれる響きと推進力のあるテンポによる作品解釈は、聴きなれた作品からこれまでになかった新鮮な響きを引き出すことに成功したのです。その後も、シューベルト、シューマン、ブラームス、マーラー、R.シュトラウスなど、ドイツ・オーストリア音楽史上重要な作曲家の交響曲・管弦楽曲の全曲録音を実施。感情に流された解釈とはきっぱり縁を切り、「スコアに書かれていることを厳格・精密に再現することによってこそ、明確で説得力ある演奏が生まれる」というジンマン流解釈のもと、世界中で高い評価を得た録音が継ぎ口に生み出されたのです。ヨーロッパ最高と言われるチューリヒ・トーンハレの優れた音響、クリス・ヘイゼルとサイモン・イードンという元デッカの優秀な録音スタッフによって、音質面でも最上の成果が保たれ、音の遠近感や空間性が再現されています。
【DISC 1-13】
ベートーヴェン：交響曲・序曲・協奏曲全集、ミサ・ソレムニス1997年～2005年録音（セッション）。ジンマンのトレードマークとなった交響曲全集を始め、イェフィム・ブロンフマンやクリスティアン・テツラフらを起用した協奏曲全集、全曲を65分で終える「ミサ・ソレムニス」を収録。
【DISC 14-16】
ブラームス：交響曲全集2010年4月の2回の演奏会でライヴ収録されたブラームス。ジンマンの師モントゥーを思わせる完熟の名演です。【DISC 17】　ハイドン＆フンメル：トランペット協奏曲、ダーヴィド＆ヴァーゲンザイル：トロンボーン協奏曲集2001年＆2003年録音（セッション）。トーンハレの名首席奏者二人をソロに迎えた古典派の協奏曲集。
【DISC 18-33】
マーラー：交響曲全集、大地の歌2006年～2012年録音（セッション）。ジンマンとトーンハレとの演奏活動の集大成となったマーラー・チクルス。2014年発売の「大地の歌」も収録。
【DISC 34-35】
モーツァルト：ヴァイオリン協奏曲全集1997年＆1999年録音（セッション）。アメリカ時代からのジンマンの盟友パメラ・フランクとのモーツァルト。
【DISC 36-40】
シューベルト：交響曲全集2011年～2012年録音（セッション）。生き生きと弾むリズムと躍動感あふれる解釈によって、シューベルトの交響曲の最もフレッシュな解釈を実現。
【DISC 41-42】
シューマン：交響曲全集2003年録音（セッション）。シューマンのオーケストレーションの見事さを実証して見せた画期的な全集。
【DISC 43-49】
R.シュトラウス：管弦楽曲集、オーボエ協奏曲、最後の4つの歌2000年～2003年録音（セッション）。シュトラウスと所縁の深いオーケストラならではの懐の深さを聴かせる名演ぞろい。
【DISC 50】
ワーグナー：管弦楽曲集2012年6月のライヴ録音。チューリヒとワーグナーの関わりを明らかにする選曲。今年の東京・春の音楽祭で「ラインの黄金」のヴォータンを歌うエギリス・シリンスがバス・バリトン独唱として参加。

仕様：各ボックスにはコレクターズ・ナンバー入り。蓋の取れるアウター・ボックスに収容。各ディスクは作曲家のポートレイトでデザインされた紙ジャケットに封入、ジンマンの未発表写真多数を含む160ページの別冊解説書付き。

デイヴィッド・ジンマンは1936年ニューヨーク生まれ。オバーリン音楽院他で学び、モントゥーのアシスタントとして頭角を現わす。オランダ室内管、ロッテルダム・フィル、ボルティモア響のポストを歴任し、1995/1996年のシーズンよりチューリヒ・トーンハレ管弦楽団の首席指揮者。多くのCD録音とともに、ヨーロッパ、合衆国、アジアへの演奏旅行を大成功に導いている。

【演奏】　デイヴィッド・ジンマン（指揮） チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
【録音】1997～2012年

≪収録予定曲≫

【CD1～5】
ベートーヴェン：
交響曲第1番ハ長調 Op.21
交響曲第2番ニ長調 Op.36
交響曲第3番変ホ長調 Op.55「英雄」
交響曲第4番変ロ長調Op.60
交響曲第5番ハ短調 Op.67「運命」
交響曲第6番ヘ長調 Op.68「田園」
交響曲第7番イ長調 Op.92
交響曲第8番ヘ長調 Op.93
交響曲第9番二短調 Op.125「合唱」（第4楽章747小節目ゲネラル・パウゼ付演奏のトラック付）
ルート・ツィーザク（Sp）
ビルギット・レンメルト（A）
スティーヴ・デイヴィスリム（T）
デトレフ・ロート（Bs）
スイス室内合唱団
【CD6～7】
ベートーヴェン：
プロメテウスの創造物Op.43
エグモント序曲Op.84
序曲コリオランOp.62
レオノーレ序曲 第１番Op.138
アテネの廃墟 序曲Op.113
レオノーレ序曲第2番Op.72a
序曲 命名祝日Op.115
レオノーレ序曲第3番 Op.72a
フィデリオ 序曲 Op.72b
シュテファン王 序曲Op.117
序曲 献堂式Op.124』
【CD8】
ベートーヴェン：
ミサ・ソレムニス ニ長調Op.123
リューバ・オルゴナソヴァ（Sp）
アンナ・ラーソョン（A）
ライナー・トロスト（T）
フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ（Br）
スイス室内合唱団
【CD9～11】
ベートーヴェン：
ピアノ協奏曲第1番ハ長調 Op.15
ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.19
ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37
ピアノ協奏曲第4番ト長調 Op.58
ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 Op.73「皇帝」
合唱幻想曲 ハ短調 Op.80
カンタータ「静かな海と幸運な航海」ニ長調Op.112
イェフィム・ブロンフマン（P）
スイス室内合唱団
【CD12～13】
ベートーヴェン：
三重協奏曲ハ長調 Op.56
イェフィム・ブロンフマン（P）
ギル・シャハム（Vn）
トルルス・モルク（Vc）
ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.61
ロマンス 第1番ト長調 Op.40
ロマンス 第2番へ長調 Op.50
クリスティアン・テツラフ（Vn）
七重奏曲 変ホ長調 Op.20
ギル・シャハム（Vn）
トルルス・モルク（Vc）
ミヒャエル・ライド（Cl）
フローレンス・ジェニー（Fg）
ヤーコプ・ヘフティ（Hr）
ミヒャエル・ロウイリー（Va）
ロナルド・ダンゲル（Cb）
【CD14～16】
ブラームス：
交響曲第1番ハ短調Op.68
交響曲第2番ニ長調Op.73
交響曲第3番ヘ長調Op.90
交響曲第4番ホ短調Op.98
【CD17】
ハイドン：トランペット協奏曲変ホ長調Hob.7e-1
フンメル：トランペット協奏曲変ホ長調S.49
ジェフリー・セガール（Tp）
ダーヴィド：トロンボーン協奏曲変ホ長調Op.4
ヴァーゲンザイル：トロンボーン協奏曲変ホ長調
マイケル・ベルトンチェロ（Tb）
【CD18～33】
マーラー：
交響曲第1番ニ長調「巨人」（「花の章」付）
交響曲第2番ハ短調「復活」
ユリアーネ・バンゼ（Sp）
アンナ・ラーション（A）
スイス室内合唱団
交響曲第3番ニ短調
ブリギット・レンメルト（A）
スイス室内合唱団
スイス児童合唱団
交響曲第4番ト長調
リューバ・オルゴナソヴァ（Sp）
交響曲第5番嬰ハ短調
交響曲第6番イ短調「悲劇的」
交響曲第7番ホ短調「夜の歌」
交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」
メラニー・ディーナー（Sp）
ユリアーネ・バンゼ（Sp）
リサ・ラーション（Sp）
イヴォンヌ・ナエフ（A）
ビルギット・レンメルト（A）
アンソニー・ディーン・グリフィー（T）
シュテファン・パウエル（Br）
アスカー・アブドラザコフ（Bs）
チューリヒ児童合唱団
カルトブルン児童合唱団
スイス室内合唱団
WDR合唱団
交響曲第9番ニ長調
交響曲第10番嬰ヘ長調（クリントン・カーペンター補筆完成版）
交響曲「大地の歌」
スーザン・グラハム（Ms）
クリスティアン・エルスナー（T）
【CD34～35】
モーツァルト：
ヴァイオリン協奏曲第1番変ロ長調 K.207
ヴァイオリン協奏曲第2番ニ長調 K.211
ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調 K.218
ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調 K.219「トルコ風」
ハフナー・セレナードK.250～協奏楽章
パメラ・フランク（Vn）
【CD36～40】
シューベルト：
交響曲第1番ニ長調 D.82
交響曲第2番変ロ長調 D.125
交響曲第3番ニ長調 D.200
交響曲第4番ハ短調 D.417「悲劇的」
交響曲第5番変ロ長調 D.485
交響曲第6番ハ長調 D.589
交響曲第7（8）番ロ短調 D.759「未完成」
交響曲第9（8）番ハ長調 D.944「グレート」
ヴァイオリンと管弦楽のためのロンド イ長調 D.438
ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲ニ長調 D.345
ヴァイオリンと管弦楽のためのポロネーズ 変ロ長調 D.580
アンドレアス・ヤンケ（Vn）
【CD41～42】
シューマン：
交響曲第1番 変ロ長調 Op.38「春」
交響曲第2番 ハ長調 Op.61
交響曲第3番 変ホ長調 Op.97 「ライン」
交響曲第4番ニ短調 Op.120
【CD43～49】
R.シュトラウス：
交響詩「ドン・キホーテ」Op.35
ロマンツェ　ヘ長調AV.75（チェロと管弦楽のため）
セレナード変ホ長調Op.7（13管楽器のための）
家庭交響曲Op.53
パレルゴン（家庭交響曲余禄）Op.73（左手のピアノと管弦楽のための）
メタモルフォーゼンAV.142（23の独奏楽器のための）
4つの最後の歌AV.150
オーボエ協奏曲ニ長調AV.144
アルプス交響曲 Op.64
祝典前奏曲 Op.61
交響詩「ドン・ファン」Op.20
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」Op.28
交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」Op.30
交響詩「英雄の生涯」Op.40
交響詩「死と変容」Op.24
交響的幻想曲ト長調Op.16「イタリアより」
交響詩「マクベス」Op.23
トーマス･グロッセンバッハー（Vc）
ローラント・ペンティネン（P）
メラニー・ディーナー（S）
シモン・フックス（Ob）
【CD50】
ワーグナー：
「さまよえるオランダ人」序曲
「さまよえるオランダ人」～オランダ人のモノローグ「期限は切れた」
「ラインの黄金」～「夕日があたりを照らし出す」
「ラインの黄金」～神々のヴァルハラへの入場
「ワルキューレ」～ワルキューレの騎行
「神々の黄昏」～夜明けとジークフリートのラインへの旅
「ワルキューレ」～ヴォータンの告別と魔の炎の音楽