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ザ・ローリング・ストーンズ、2013年ハイド・パークでの最新ライヴ映像

The Rolling Stones

 

この7月6日と13日の二日間にわたってロンドンのハイド・パークで行なわれた、ローリング・ストーンズの凱旋コンサートの模様が、来る10月30日、ついに映像作品としてリリースされることになった。

「王者の凱旋」というより、もっともっと重い「生存者の凱旋」。「生存者」のところは英語で「サヴァイヴァー」とした方がピンと来るのかもかもしれない。なにしろ、ストーンズが同地でコンサートを開くのは44年ぶり。しかもその44年前のコンサートというのがまた特別な意味合いを持つものだったからなおさらだ。そのことをちょっとだけおさらいしておくと......

ストーンズは、1969年7月5日に、このハイド・パークで、新メンバーお披露目のためのフリー・コンサートを企画していた。しかし直前の7月3日、グループ離脱を表明したばかりの元メンバー、ブライアン・ジョーンズが自宅で謎の死を遂げるという悲劇に見舞われる。そこで彼らはこのコンサートを、急遽「ブライアン・ジョーンズ追悼」にテーマを替えて開催することになったのだが、いきなりの野外の大規模コンサートというのは、当時のストーンズには敷居が高すぎた。何と言っても新メンバー参加後、初めて人前で初めての演奏になるわけだし、PAシステムや演出装置もまだまだ未整備な時代でもあった。おまけに、会場警備にも大きな問題が潜んでいた(ここでの問題点は同年末、オルタモントの悲劇という形で顕在化する)。そのような状況の中で苦悩しながらも“70年代的な巨大ロック・ビジネスの時代"に向けて何とか新たな一歩を踏み出した、そんなストーンズにとってほろ苦くもメモリアルな場所がハイド・パークだったのである。

その後のストーンズが、幾多の苦難を乗り越え、ロックンロール界の王者、ロック界のカリスマ、として長く君臨しつつしぶとく生き抜いてきたのはご存じの通り。しかし、ミック・ジャガー、キース・リチャーズが間もなく70歳になろうかという時になって、そのハイド・パークに帰って来るとは誰が予想できただろうか? しかも、44年前にお披露目した当時の新メンバーで、すでにグループを脱退して40年近くにもなるギタリスト、ミック・テイラーを、栄光の時代を共に過ごした旧友として帯同したというのがまた何とも感慨深いではないか!

そんなファンの感慨を受け止めながらも、ミック・ジャガーが「ホンキー・トンク・ウィメン」を、44年前と同じ白い衣裳を着て歌ったほかは、彼らは決してノスタルジーに頼ることなく、あの時以来44年間のこれが成果だ!と言わんばかりに現在のグループの実力を存分に見せつける演奏を繰り広げた。つまりストーンズはこの地で見事にリヴェンジを果たしたのである。

ステージ・セットもひたすらシンプルだった44年前とは打って変わり、緑に包まれた公園内ということを意識してか、「森」を模した巨大なものを用意した。そこで、エネルギッシュな動きを見せるストーンズの面々は年齢を感じさせないどころか、まるで時空を飛び越えてやってきた存在のようにも感じられる。キース・リチャーズ自身が映画『クロスファイアー・ハリケーン』の冒頭で自分たちの歩みについて述べた「まるで おとぎ話じゃねぇか」という一節を思い起こしたファンも多かったことだろう。

そんな二日間のスペシャルなコンサートでストーンズは、オープニングの「スタート・ミー・アップ」からアンコールの「無情の世界」「サティスファクション」まで、50年間の活動の集大成となるような、それぞれ19曲を熱演。今回の映像作品には、両公演から選りすぐりのベスト・テイクが収録。本編未収録となる「ダイスをころがせ」「黒くぬれ」「ビフォー・ゼイ・メイク・ミー・ラン」もボーナス映像として追加するというから、ミック・ジャガーも「ロンドンでの最高の夏の夜だった」と語る、この歴史的な二日間のコンサートの全貌をほぼ見ることが可能になるはずだ。 -寺田正典

【ミュージシャン】
ミック・ジャガー(ヴォーカル) / キース・リチャーズ(ギター) / チャーリー・ワッツ(ドラムス) / ロニー・ウッド(ギター)

【サポート・ミュージシャン】
ミック・テイラー(ギター) / ダリル・ジョーンズ(ベース) / チャック・リーヴェル(キーボード) / ボビー・キーズ(サックス) / ティム・リース(サックス/キーボード) / バーナード・ファウラー(バッキング・ヴォーカル) / リサ・フィッシャー(バッキング・ヴォーカル)

【ポイント】
1969年の“ブライアン・ジョーンズ追悼コンサート”以来44年振りにハイド・パークで行なわれたメモリアル・コンサート! 当時のギタリスト、ミック・テイラーもゲストで参加!

・収録内容はオープニングの「スタート・ミー・アップ」からアンコールの「サティスファクション」までキャリア50年の集大成とも言うべきベスト・セレクション!

・音声のミックスは全曲巨匠ボブ・クリアマウンテン! ストーンズのサウンドを熟知したその手により臨場感に溢れた高音質サウンドを体現!!

・日本盤には、2012年リリースされた50周年記念ドキュメンタリー『クロスファイアー・ハリケーン』から、ロンドン・O2アリーナでの50周年記念ライヴ、2013年4月からの北米ツアー、6月のグラストンベリー・フェスティバル、そしてハイド・パーク公演とストーンズの50周年を総括する寺田正典氏による数万字を越える長編解説とオフィシャル・フォトグラファーとして本公演2日間を撮影した有賀幹夫氏による現地取材記を特別追加封入!さらに日本限定のボーナスも追加収録!!(詳細は後日発表)

・1,000セット数量限定BOXには日本製LPレコード3枚組、BLU-RAY、DVD、CD2枚組、オリジナルブック&日本語解説ブックと全パーツを収納した特別仕様!

 

掲載: 2013年09月05日 14:54