ゲルギエフ&LSO~チャイコフスキーの初期交響曲集(2CD)

超優秀録音
ゲルギエフ&LSO~惑溺の旋律美、熱血激情のドラマ
チャイコフスキーの初期交響曲集
LSO首席指揮者とマリインスキー劇場芸術総監督のポストを掌中に収め、現代のカリスマとして旺盛な活動を展開するゲルギエフ。マリインスキー劇場管と先ごろ、チャイコフスキー・コンクールの覇者トリフォノフをソリストに迎えたピアノ協奏曲第1番のアルバムを発表したばかりのゲルギエフが、LSOとも第1番に始まる初期交響曲3曲のセットという、チャイコフスキーの注目盤を立て続けにリリースします。
【ゲルギエフ&LSOのチャイコフスキー・プロジェクト】
2010/11年、2011/12年と2シーズンをかけて、ゲルギエフがLSOとともに取り組んだチャイコフスキー・プロジェクトは、「マンフレッド」を除く6つの交響曲を番号順に取り上げてゆくというもので、「紛れもなく聞き逃してはならないシリーズ」(ガーディアン紙)としておおきな話題を集めました。
当セットはそのシリーズの一環として計画され、まず、2011年1月に第1番が、次いで2011年3月に第2番が、共に本拠バービカンでライヴ収録されたのち、第3番については2011年5月のバービカンでの定期公演を経て、同月20日にチューリヒのトーンハレでおこなわれた海外公演の演奏が採用されています。
メロディの美しさが際立つ初期交響曲
全篇を彩る民謡調のメロディが国民楽派の作風に通じる第1番、両端楽章で引用されるウクライナ民謡から「小ロシア」と呼ばれる第2番、フィナーレのポロネーズから副題を「ポーランド」と名付けられ、第2楽章のレントラー様式、第4楽章のスケルツォからも全体としてバレエ組曲のような第3番。
これら3つの交響曲に共通する特徴といえるのが、胸に迫る美しい旋律の宝庫であり、自己のスタイルを確立した後期3曲とはまた別の、かえって若い時期ならではの魅力を放っています。
【曲目】
チャイコフスキー:
・交響曲第1番ト短調Op.13「冬の日の幻想」(43:32)/録音:2011年1月18&23日 ロンドン、バービカンホール(ライヴ)
・交響曲第2番ハ短調Op.17「小ロシア」(34:33)/録音:2011年3月23&24日 ロンドン、バービカンホール(ライヴ)
・交響曲第3番ニ長調Op.29「ポーランド」(48:00)/録音:2011年5月20日 チューリヒ、トーンハレ(ライヴ)
【演奏】
ワレリー・ゲルギエフ(指揮) ロンドン交響楽団
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
エンジニア:ジョナサン・ストークス&ニール・ハッチンソン
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